防具面装着原理詳細   2009年1月14日

安全性の高い拳法防具面の正しい装着方法について解説する。
正しい装着とは衝撃緩和効率を高めるとともに緩みにくい固定方法とする。
従来は一定形状の大きさのみ異なる面金をタオルを併用する事で顔形状に適合させていた。
防具面への打撃はクッション材により衝撃を緩和するべきであり防具面重量による衝撃緩和効果は補助的と考えねばならない。
衝撃は主として額で受け止め顎先への負担は極力軽減するのが防具面装着の基礎になる。
厳密にはカンペル平面(鼻下点から耳珠点を結んだ線)より上部で防具面を支持する、以下の部分は防具面の支点になるが如くする。
面金で歯を痛めるのは頬周辺の調整が悪く面金下部が深く入り過ぎている。
顎先以外の馬蹄型形状で前面からの衝撃を受け止める方式の防具面が徳大式防具面パツトである。
面金重量とクッション材特性により周波数特性を持たせて周波数の高い衝撃(堅い打撃感)を軽減させる。
面金重量が重いほど効果的ではあるが首で支えれる重量には限度があり総重量で判断せねばならない。
側頭部への打撃は防具面の固定との兼ね合いがあり衝撃緩和クッション材の性能に委ねるしか無い。
顎先への負担を軽減するにはタオルパックあるいは防具面ふとんにパットを直接縫いつけるしか方策は無い。
防具面パットを馬蹄型形状で平均的に加圧するには顔形状に適した面金の使用が重要で必要になる。
従来の様なタオルをそのまま使うのでは加圧力の平均化は困難だ。
平均的な加圧状態にする事により同等の固定感を得るのに必要な締め付け力は最小で良くなる。
微調整方法としてオルパックに適当な厚さのクッション材を挿入する。
クッション材は適当な初期圧力が必要であり柔らか過ぎる材質は望ましくない。

適切な面金形状・大きさの採用
角顔・丸顔では面金の拡幅が必要になる
クッション材厚さの調整
頬が細い場合は隙間調整材(フェルト、あるいはタオル地等)をタオルパックに挿入する
微調整として取り付け一の調整上下前後に移動させるが調整範囲は小さい
  • 側頭部パットとタオルパックを
  • 取り付けた徳大式防具面
  • 面金は瓜実顔を基準にした形状
  • 角顔・丸顔・細顔には適合し難い
  • 拡幅と頬パット追加で適合化する

    各面金サイズの縦長は1cm刻み
  • S : 29,M : 30,L : 31,LL : 32cm


 調節例
1.細面顔
 頬パットの調整が完全で無いと顎先を圧迫し易い。
長時間防具面を装着した場合に顎先を加圧された事により打撃が原因で無い痛みが残る。
顎先が面パットに軽く接触するだげになる様にタオルパックに適当な厚さの隙間調整材(フェルト、あるいはタオル地等)を挿入する。
5mm程度のクッション材で調節出来ない場合は面金の交換あるいは修正が必要。
2.丸顔・角顔
 面金中央部より少し下側を拡幅する必要がある。