2001年6月30日 土曜日
滴容法の優位性
静的表面張力計としてデュヌイ(リング)法、ウィルヘルミ(プレート)法が広く使われている。
各種試料の滴容法による測定手法構築研究を、現在も続けている。
吸着平衡時間は数十分〜数時間必要と考え測定している研究者が多い。
当社の滴容法測定装置での実測吸着平衡時間は、CMC以下で長くても20分程度でありCMC前後から高濃度では数分である。
空気中には酸素、炭酸ガス、水蒸気が存在し測定時間が長引くほど測定誤差は大きくなる。
試料に拠っては表面張力の平衡値が出ず、減少が延々と継続する。
この様なデーターに何の意味があるのか理解に苦しむ。
滴容法の場合に液滴外相空間即ちガラスセル内を窒素ガスで満たすことにより非常に改善出来た。
蒸気平衡、温度平衡、ガス置換の用途には極めて有効な装置と判断している。
それぞれの測定法に特徴的な有効性が存在するのは間違いない。
研究者は固定観念に縛られず異なる測定方法にも興味を示すべきである。
現在構築している滴容法によるCMC値の測定は1日で終る。
同じ試料系であれば半日で充分である。
一般に使われている装置で果たして一日で終わるのか考えて貰いたい。