2000年12月12日 火曜日

キャピラリのシリコナイズ処理


目的

アニオン性界面活性等の測定に於いて、直前に落下した液滴の影響が次回の測定値に顕れる場合がある。
この現象はキャピラリ側面に残余する液の影響と考えられる。
残余液の影響を軽減する方策としてキャピラリ側面のシリコナイズ処理がある。
シリコナイズ処理の具体的方法を提示する。

試薬名

製造会社 富士システム株式会社  03-5689-1901(代) FAX03-5689-1907
型  式 シリコナイズ L−25

一般的使用方法

富士システム株式会社 シリコナイズ L−25 取り扱い説明書を参照。

処理方法参考実例

シリンジを水道水で充分洗浄する。
蒸留水でリンスする。
50mlガラスビーカーに蒸留水30mlとL−25を約1mlを入れる。
沸騰する湯にガラスビーカー下部を浸けて水溶液を加熱する。
水溶液が70℃程度に成ったらキャピラリ先端1cm程度のみ10秒程浸漬する。
水道水で充分水洗し次に蒸留水でリンスする。
シリンジ内部の水滴を可能な限り吹き飛ばし除去する。
100℃以上で30分程乾燥する。
キャピラリ先端を軽く再研磨する。

残余液は密閉して冷蔵庫に保管し再使用している。
効果が無ければ試薬を再調整する。

使用器具

50〜100mlガラスビーカー
湯浴用加熱器
簡易湯浴装置として陶器製コーヒーカップと旅行用直接加熱式投げ込みヒーターを利用している。
電気湯沸かし器を流用しても良い。

効果

蒸留水などを滴下すると完全に撥水しキャピラリ側面に水が登らない。
高濃度アニオン性界面活性剤では多少キャピラリ側面に水が登る。
残余液の影響は極めて少なくなりシリコナイズ処理の効果は大きい。
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更新 2000年12月12日 火曜日