YSC2002技術情報               2002年6月12日 水曜日

振動検出方式行動解析装置によるスクラッチと活動量の同時測定

振動検出方式による小動物行動解析装置とて掻痒測定装置を開発した。
動物を直接扱った実験経験に乏しく懇意にして頂いている大学・民間研究所研究員に助言を頂き開発を進めた。
掻痒行動測定は本装置可能性の一部であり広い応用性がある。
掻痒行動測定と同時に活動量を測定する必要性を知った。
早速ソフトを改良して活動量も測定可能とした。
測定するデーターに何ら変化は無い。
解析部のみソフトに追加しただけだ。
活動量はスクラッチ部以外について判定している。
重複していないから正確と考えてよい。
後ろ足に磁石を固定した磁力変化検出方法では、動物が興奮して激しく運動した場合も特定の行動として誤検知する事が知られている。
振動検出方式の場合も当然激しい運動は誤差の原因となる。
特徴的なのは誤検知で無く未検知になる事である。
掻痒行動測定の場合は急激な運動をしていても、その最中は掻痒行動が出来ないと言う条件は成立する。
停止した瞬間から掻き始めても、一定時間約0.3秒程度経過すれば測定可能となる。
平均的な掻痒継続時間は1秒前後であり短時間掻痒行動で無いなら測定できる事が判っている。
誤検知よりも未検知が一般的には良いと聞いている。

デモを通じで実務に携わっている研究員の生きた評価を聞ける。
企業秘密に抵触しない情報は公開する。
以下の写真は最新の実験風景を撮影した。
円筒容器からマウスを取り出すのは慣れていない事もあり難儀していた。
筒状部の穴から投入するのは簡単だが。
写真では判りにくいが上部筒の殆どが取り外せる構造になっている。
マウスを掴むのは慣れなど無くても一回で尾を掴める。
結果として熟練操作が少しでも不要になった。
マウスのストレスも最小になると考えられる。


実験状況撮影 2002.6.10

日本SLCのNCマウスを使用した実験
馴化容器 兼 測定容器 20026.10



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